業務改善お役立ちコラム
文具業界の受発注業務の課題は?解決策と事例を分かりやすく紹介!
ビジネスにおける基本的な業務である「受発注」の効率化が注目されてきています。
文具業界の受発注業務では、どんな課題が存在するのでしょうか?
どのように課題を解決できるのかを事例も交えて、わかりやすく紐解きます。
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私たちに最も身近で、あらゆる世代が使うツールである文房具は、時代のニーズを反映し進化しています。その文房具の製造・流通・販売にたずさわる「文具業界」は、日常生活やビジネスシーンで欠かせない商品を提供する、重要な業界です。
しかし、文具業界も例にもれず、2020年のコロナ禍のあおりを受け、市場規模縮小を余儀なくされました。
コロナ禍が明けてかつての日常が戻ってきた現在、他の業界と同様、文具業界も成長を目指し、新製品の開発、販路拡大に取り組んでいます。その中で、ビジネスにおける基本的な業務である「受発注」の効率化が注目されてきています。文具業界の受発注業務では、どんな課題が存在するのか?どのように課題を解決できるのかを事例も交えて、わかりやすく紐解きます。
市場調査会社である矢野経済研究所の調べによると、文具業界は、2020年度に新型コロナウイルスの感染拡大による行動制限等の影響を受けて市場規模は縮小しました。2022年度以降の行動制限緩和を経て、5類移行となった現在、緩やかですが需要回復の兆しが見えているといいます。
しかし、需要回復と言っても、テレワークの浸透やペーパーレス、デジタル化の進展により文房具の法人需要減少は避けられず、状況は楽観的ではありません。法人需要の減少に対しては、個人需要の引き上げに注目した高付加価値商品の投入や、日本製文具の品質の良さに海外需要が高まっていることなどで、業界の成長が期待されています。
売上を拡大しビジネスを成長させるために、高付加価値商品の開発や販路開拓が必要なのは、どの業界にも言えることです。しかし、昨今の深刻な人手不足により、そこまで手を回せないことも出てきます。
だからこそ、業務の簡素化・標準化による効率向上を求め、「業務のデジタル化(DX化)」に取り組む企業が増えているのです。
楽観視できない文具業界の市場状況でビジネスを拡大させていくためには、社内業務のデジタル化や効率化で人手不足を解消し、高付加価値な企画・開拓に専念できる環境を作らなければなりません。今ある業務フローや仕組みを見直したり、カイゼンしていくことが重要です。
特に、日々取引先とのやり取りが発生している受発注業務では、今もなお電話やFAXに頼るところが大きく、デジタル化を推進すれば業務効率が大幅に向上する部分です。次の項で受発注業務の課題について解説します。
まず、文具業界における受注業務の主な課題についてみていきましょう。
【受注業務の課題(文房具メーカー・卸売)】
●デジタル化の遅れ:
多くの企業がいまだFAXや電話での注文を受け付けており、手作業での受注データ入力作業を増やし、効率を低下させています。特に、FAX注文書は判読に時間がかかったり、入力ミスなども発生しがちです。
●在庫管理の複雑さ:
多様な製品ラインナップを持つ文具は、在庫管理が非常に複雑です。適切な在庫レベルを維持するためには、需要予測の精度が求められます。
●販売促進への影響:
FAX注文書や電話応対など、受注業務に多くのリソースが割かれます。販売促進企画や営業活動に十分な時間を充てられないことがあります。
このように、受注業務のデジタル化の遅れが、販売促進に影響を与えていることがわかります。発注側の課題は、受注側の課題とデジタル化の遅れの部分で、相関しています。
【発注業務の課題(小売店)】
●デジタル化の遅れ:
FAXや電話による発注が多く、手間がかかっているケースが散見されます。在庫の確認をしたうえで発注作業をするので残業になってしまったり、FAX記入間違いからの発注ミスも懸念されます。
●在庫管理の問題:
在庫情報がリアルタイムで更新できてない場合、在庫不足に対しては追加の発注が必要になり、販売機会を逃すおそれがあります。
●人件費の管理:
発注業務に対応する人件費、残業代などの管理も重要な課題です。特に、小規模な文具店にとっては、人件費等のコスト削減と業務品質維持のバランスを取ることが難しい場合があります。
これらの課題に対処するには、受注側の企業と発注側の企業の双方で、業務のデジタル化を推進し、迅速でミスのないスムーズな取引を実現していくことが必要です。
受発注業務のデジタル化は、以下のようなメリットをもたらします。
【受注側のメリット(文房具メーカー・卸売)】
●コスト削減
業務のデジタル化により、人件費・残業代が軽減できます。注文情報を入力する作業が簡素化すれば、入力ミスや出荷までのリードタイムが削減可能です。さらに、デジタル化により在庫管理の精度が向上すれば、過剰在庫や欠品を防げ、コスト削減につながります。
●顧客(取引先)満足度の向上とビジネスの成長
受注業務がデジタル化していれば、ミスなく正しい納期で商品を出荷することができ、欠品や納品遅れなどのトラブルを回避できます。注文履歴などで顧客のニーズや売れ筋を分析でき、そのデータをもとに市場トレンドや新商品など、価値の高い提案ができます。
【発注側のメリット(小売店)】
●人手による作業を減らすことができる
FAX用紙に注文を記入する手間とミスが減少します。誤発注や発注業務の手間による残業をなくすことができます。
●コスト削減
FAX注文用紙の印刷・保管のコストが不要になります。また、人手の作業が減るので、発注業務にかかる人件費を削減できます。
以上の通り、受注側・発注側双方の業務デジタル化を推進することで、取引業務の品質は上がり、コストは削減できることがわかります。
文具業界の受注側企業、発注側企業双方のデジタル化を実現するソリューションが「Pittaly Order」です。
Pittaly Orderの導入により、発注企業は、発注したい商品や数量を確認しながらFAX用紙に記入・送信することをしなくてすみます。スマートフォンでPittaly Orderアプリを起動し、①商品バーコードを読み取り、②数量をインプットして、③送信するだけで発注業務が完了します。
受注企業は、Pittaly Orderアプリで発注されたデータをPittaly Cloudで確認、CSV形式でダウンロードし、そのまま基幹システムなど出荷に向けた次工程にスムーズに連携することができます。これまでのように、FAXや電話で受けていた注文情報を1件1件手入力しなくていいのです。
Pittaly OrderとPittaly Cloudで、受注・発注双方の企業での業務デジタル化が非常に簡単・シンプルに実現できます。
このように、Pittaly Orderアプリは3ステップで簡単に発注ができ、ITリテラシーに自信がない方でもすぐに活用できます。「簡単・シンプルな操作感」なので、何ページにもわたるマニュアルを読みこんだり、勉強会を何度も繰り返すなどは不要です。発注現場のデジタル化が一気に加速します。
Pittaly Orderの文具業界での活用事例を2つ挙げます。ぜひ、受発注業務効率化のヒントにしてください。
【文具見本市での活用】
文具卸売業のN社は、自社が主催する複数文具メーカーを集めての商談見本市で、」受注業務にPittaly Orderを活用しました。これまでは、商談ブースで注文を取る際に、商品名やコード、数量を手書き伝票に記入していました。そのため、記入ミスが度々発生するのと、その注文情報を基幹システムに手入力するのに膨大な手間と時間がかかっていました。商品のバーコードをハンディターミナルで読み取って受注システムに入れる方法も検討しましたが、ハンディターミナルは高額なうえ、相当な台数が必要だったため導入できませんでした。
その点、Pittaly Orderは、ハンディターミナルなどの専用機器を必要とせず、スマートフォンにアプリを入れるだけという手軽さと価格が安価ということもあり、利用を決めたといいます。Pittaly Orderを導入した結果、見本市参加メーカーは、伝票を起票する手間がなくなり、接客により多くの時間をかけることができました。N社も受注データ集計や基幹システムへの入力の負担がなくなり、ミスも発生せず、無事に見本市は盛況のうちに終了しました。
【ルートセールス受注、得意先文具店からの発注】
文具店を訪問する筆記具メーカーX社の営業担当者は、受注業務アプリを入れたスマートフォンとバーコードスキャナーの2台を持ち、注文を受けていました。営業担当者からは、両手がふさがるので操作がしづらく非効率、と改善要求の声が上がっていました。
Pittaly Orderはスマートフォンのカメラで商品バーコードを読み取るので、機器は1台で済みます。操作手順もバーコード読み取り、数量を入力、送信の3ステップだけなので処理時間が大幅に減りました。営業担当者は受注業務に手間取ることなく、顧客との商談の時間がとれるようになったのです。
また、X社はFAXで受けていた得意先文具店の注文を、Pittaly Orderに切り替えてもらう提案をしました。文具店は「スマートフォンでできるなら機器を購入することもなく、アプリの操作も簡単で使いやすい」と切り替え提案を評価。順次FAXからPittaly Orderに発注が切り替わり、受注業務のデジタル化が進んでいます。
ボールペンや鉛筆などの筆記具、ノートやハサミなど、文具はアイテム数が膨大で、発注する単位もアイテムごとに異なり、なかなかに煩雑です。長らくFAXや電話による受発注が続いていた文具業界も、デジタル化に取り組む必要があります。人手不足の中で従来のような業務フローを続けていては、小売店などの発注側は効率化の面でもコストの面でもマイナスです。文房具メーカーや卸売の注文を受ける立場でも、同様のことが言えますし、新たな商品開発や提案に手が回らなければ、文具業界の成長が厳しいものになるかもしれません。
DX(デジタルトランスフォーメーション)機運の中、業界の成長、企業の競争力強化、顧客満足度の向上を目指すなら業務のデジタル化は必須です。デジタル化の成果が早期に上がる受発注業務からカイゼンに着手することを検討しましょう。
Pittaly Orderは製品のデモや1か月間無料トライアルも実施しています。ぜひお気軽にお問合せください。